千葉県いすみ市岬町和泉にある観光スポットの「夫婦岩」が3月に入り、崩れたことが確認された。2月下旬以降、千葉県東方沖や千葉県南部を震源地とする地震活動が活発化している。海岸を管轄する県夷隅土木事務所(同市)は一連の地震で崩れた可能性が高いとみて、周辺に近付かないよう呼びかけている。
夫婦岩は海岸に並ぶ2つの大小の岩からなる。いすみ市によると、「雀(すずめ)島」や「親子岩」とも呼ばれる。周辺は街灯が少なく、星空が美しい。太平洋上に日が昇るシーンも交流サイト(SNS)で人気だ。
地震前に大きな岩は波で浸食され、アーチ状になっていたが、今月に入り、アーチがなくなっていた。
銚子地方気象台によると、いすみ市周辺では2月29日夜と3月1日の明け方、2日未明に震度4を観測していた。
同土木事務所は4日、夫婦岩にひび割れがあるのも確認した。同事務所の担当者は「今後、大きな揺れがあればさらに崩落する危険性がある」と指摘し、同日、夫婦岩周辺の砂浜に通じる階段の上に立ち入りを禁止する柵を設置した。