ANA労組、ベア1万1000円要求 過去最高
全日本空輸(ANA)最大の労働組合であるANA労働組合は29日、2024年の春季労使交渉で、基本給を一律で月額1万1000円引き上げるベースアップ(ベア)を要求した。要求額は過去最高となる。
ベア要求額は前年の月額6000円から大幅に増える。新型コロナウイルス禍から旅行需要が急回復し、ANAの持ち株会社のANAホールディングス
賃上げは賃金水準を一律に引き上げるベースアップと、勤続年数が上がるごとに増える定期昇給からなる。2014年春季労使交渉(春闘)から政府が産業界に対し賃上げを求める「官製春闘」が始まった。産業界では正社員間でも賃金要求に差をつける「脱一律」の動きが広がる。年功序列モデルが崩れ、生産性向上のために成果や役割に応じて賃金に差をつける流れが強まり、一律での賃上げ要求の意義は薄れている。