JAL・ヤマト、訪日外国人の土産配送 青森からタイ空港
日本航空(JAL)とヤマト運輸は16日、青森市内でインバウンド(訪日外国人)が購入する土産の配送サービスの実証実験を始めた。帰国時の到着空港で受け取るため身軽に周遊でき、土産の販売増加が期待できる。2024年内に実用化し対象地域を広げる。
青森県産品を扱う複合施設「A-FACTORY」を16日に訪問したタイ人観光グループを対象に実施した。購入した土産をヤマト運輸が青森空港まで運び、JALが青森―羽田の航路を使って搬送する。羽田からタイの国際空港までJALが航空貨物で輸送し、手荷物ターンテーブルで受け取れるようにする。
ヤマト運輸は青森空港までの搬送なら既存の運輸網の負担を増やさず実現できる。運転手の残業規制が強化される物流24年問題に抵触せずに長距離輸送が可能となる。JALは観光地での利便性を高めることで、旅客需要の拡大につなげる。
JALとヤマト運輸は16日と21日に無償で実証実験し、利用者のアンケート調査をもとに料金体系などを詰め実用化する。東日本を中心に羽田と直行便のある都市で展開する予定だ。
同日、リンゴパイなどを買ったアユワン・ナパモントンさんは「旅行初日は土産を買い控えることが多いが、持ち運びを気にせず欲しいものを買えた」と同サービスを評価した。