文化庁認定の観光資源「日本遺産」って知ってる? 認定73件が有楽町で啓発イベント

JR有楽町駅周辺で行われた「日本遺産」の啓発イベント=12日、東京都千代田区(織田淳嗣撮影)
JR有楽町駅周辺で行われた「日本遺産」の啓発イベント=12日、東京都千代田区(織田淳嗣撮影)

地域の文化財にストーリー性を持たせ、観光資源として活用する文化庁認定の「日本遺産」を知ってもらう啓発イベントが10~12日、東京都内で行われた。

日本遺産は平成27年3月に創設。これまでに、江戸期の港湾施設の風情を残す「瀬戸の夕凪が包む 国内随一の近世港町」(広島県)や、民謡に乗せて風土を歌い継ぐ「丹波篠山 デカンショ節」(兵庫県)など、104件が認定されている。選ばれると専用サイトに掲載され、PRに際して財政支援も受けられる。

13日の「日本遺産の日」を前に、JR有楽町駅(東京都千代田区)の駅前広場などでは10~12日、3日間にわたり、104件のうち73件の遺産がブースを出展。遺産にまつわるストーリー解説や特産品の販売を行った。知名度の向上が課題といい、文化庁の担当者は「ネットも効果的に活用していきたい」と話した。

日本遺産は、登録が目標の100件に至ったことから令和3年度、地域の取り組みが不十分な遺産は登録の取り消しも行う制度を導入した。まだ取り消し事例はないが、6年度には評価の低かった4遺産と新たな3候補を比べ、より優れた方を遺産として認定する。初めて取り消しが行われる可能性がある。(織田淳嗣)

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