2024年の「世界最強のパスポート」ランキングで、6カ国がトップに並んだ。
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- コンサルティング会社のヘンリー・アンド・パートナーズは、2024年の「世界最強パスポートランキング」を発表した。
- アジア2カ国とヨーロッパ4カ国が世界最強のパスポートを持つ国としてトップに並んだ。
- アメリカはカナダ、ハンガリーと並ぶ7位にランクされた。
2024年の「ヘンリー・パスポート・インデックス」によると、現在6カ国が世界最強のパスポートを持っている。
イギリスを拠点とするコンサルティング会社、ヘンリー・アンド・パートナーズ(Henley & Partners)は2006年に初めてこのランキングを発表した。各国のパスポートが、国際航空運送協会(IATA)のデータを基に、ビザまたはeビザなしでアクセスできる目的地の数に基づいてランク付けされた。このランキングでは199カ国のパスポートについて、227の目的地へのアクセスのしやすさが評価されている。
ヘンリー・アンド・パートナーズのプレスリリースによると、ヨーロッパの4カ国とアジアの2カ国が、最も強力なパスポートを持つ国として並んだ。
アジアでは、シンガポールと日本が2023年に引き続きトップを守った。今年はフランス、ドイツ、イタリア、スペイン(いずれもEU加盟国)もトップに加わった。これらの6カ国は194カ国へのビザなし入国が可能だ。
アメリカはハンガリー、カナダと同率の7位で、188カ国へのビザなし入国ができる。アメリカのパスポート保持者にとってビザが必要な国には、中国、ブラジル、ベトナムなどが含まれる。25カ国がアメリカより上位にランクされた。
アメリカ合衆国商務省国際貿易局(ITA)のデータによると、2023年は6700万人以上のアメリカ人が海外旅行をした。彼らがよく旅行するメキシコ、カナダ、イタリアなどの国々へは、ビザなし入国が可能だ。
アメリカのパスポートの強さは2006年と2014年に1位を獲得したものの、この10年間で低下している。2020年以降はこのランキング史上最低の順位である7位をキープしている。
最下位となったのはアフガニスタンで、ビザなし入国ができるのは28カ国しかない。シリア、イラク、パキスタン、イエメンが下位5カ国で、ビザなし入国できるのがそれぞれ29、31、34、35カ国となっている。
日本は2018年以降、最強パスポートランキングで1位を守っている。
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2024年の最強パスポートランキング上位10カ国と、それぞれのパスポートがビザなしでの入国を許可されている国の数を紹介する。
1位:194カ国 フランス、ドイツ、イタリア、日本、シンガポール、スペイン
2位:193カ国 フィンランド、韓国、スウェーデン
3位:192カ国 オーストリア、デンマーク、アイルランド、オランダ
4位:191カ国 ベルギー、ルクセンブルク、ノルウェー、ポルトガル、イギリス
5位:190カ国 ギリシャ、マルタ、スイス
6位:189カ国 オーストラリア、チェコ共和国、ニュージーランド、ポーランド
7位:188カ国 カナダ、ハンガリー、アメリカ
8位:187カ国 エストニア、リトアニア
9位:186カ国 ラトビア、スロバキア、スロベニア
10位:185カ国 アイスランド