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JR福井駅西側の通称「三角地帯」東側を占める「A街区」の再開発組合は18日、フードホールなどの一部施設を3月16日に先行開業すると発表した。北陸新幹線金沢―敦賀間の開業日に合わせることで、旅行客や地域住民に訪れてもらい、駅周辺のにぎわいを生み出す街区を目指すとしている。(佐藤祐介)
街区は、地上28階、地下1階建てのホテル・オフィス棟と、駐車場棟、地上28階建ての住宅棟の計3棟の複合ビルで構成される。ホテル・オフィス棟の高層階には米ホテル大手「マリオット・インターナショナル」が運営する「コートヤード・バイ・マリオット福井」(252室)が入り、フードホール「MINIE(ミニエ)」や、24時間営業のスポーツジム「セントラルフィットネス24」も入居する。
3月16日に先行開業するのは、フードホールと屋内広場、駐車場、スポーツジム。ホテルも同日の開業を予定している。建物の完成は5月末。分譲マンション(224戸)のうち、一般向けは7月末以降、シニア向けは8月末から入居を開始する。オフィスは8月に利用開始予定で、街区全体の開業は8月上旬を見込む。
フードホールには、クラフトビールの醸造所を併設した店舗や、地元食材を中心とした商品を扱うマーケット、地場産業の製品が並ぶ店に加え、一般投票などで選ばれた地元グルメが週替わりで登場する期間限定の店舗ができる。組合によると、全約30区画のうち9割はすでに飲食店が決まっており、3月上旬に残りの店名を公表するとしている。
一方、街区西側の地権者が保有する6区画は、現時点で具体的な店舗が決まっていない。街区周辺では3月の時点でスーパーや家電量販店の出店が予定されていないことから、マンションの入居予定者からは懸念する声が聞かれているという。組合の市橋信孝理事長は「新幹線開業に合わせて(全店舗を開業)できなかったのは残念だが、やれることをやった」と話した。
組合は、街区全体で年間100万人の利用を見込む。3月13日には関係者向け内覧会、14日には地元の商店街や自治会向けにプレオープンを行う予定。