JR西日本がQRチケット導入へ 万博来場者の周遊視野

会見するJR西日本の長谷川一明社長=20日、大阪市(黒川信雄撮影)
会見するJR西日本の長谷川一明社長=20日、大阪市(黒川信雄撮影)

JR西日本は20日、QRコードを使ったデジタル乗車券のサービスを来年10月以降に開始すると発表した。広域を旅行できる周遊券などを、スマートフォンのアプリで購入できるようになる。令和7年4月に開幕する大阪・関西万博に先立ちサービスを導入することで、訪日外国人客をはじめとした万博の来場者が広範囲に旅行することを容易にする狙いもある。

利用者はアプリ上でQRチケットを購入し、専用の読み取り機が設置された改札にQRコードをかざすことで、きっぷとして利用することができる。きっぷの購入に慣れていない訪日客らがJR管内を周遊しやすくなる効果が見込める。JR西も、紙でのきっぷ販売を縮小できるメリットがある。

JR西は来年4月から順次、自動改札機を設置している211駅にQRコードの読み取り機を設置する。今後は周遊券以外のきっぷでもQRコードでの発売を検討する。

一方、JR西は同日、協賛する大阪・関西万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」において、来場者の健康情報を測定、記録する座席型の機器を提供すると発表した。心拍数などの情報を収集し、来場者に適切な運動や食事を提案するサービスの展開を計画している。

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