空港、JR駅、観光地結ぶ予約型バス運行へ 来年1~2月 和歌山・白浜町

南紀白浜空港に停車する路線バス。来年1~2月にオンデマンドバスが新たに運行される=和歌山県白浜町
南紀白浜空港に停車する路線バス。来年1~2月にオンデマンドバスが新たに運行される=和歌山県白浜町

和歌山県白浜町で、南紀白浜空港やJR白浜駅、観光地などを結ぶ予約型バス「オンデマンドバス」が来年1~2月に運行される。タクシー不足のほか路線バスでカバーしきれない需要に対応するためで、実証事業として実施。同空港を運営する南紀白浜エアポートが中心となり、JR西日本、町、旅行会社のJTB、明光バス(同町)などが協力して運行する。

同空港発の路線バスの最終便が羽田からの最終航空便の到着(午後5時45分)後すぐの午後6時4分発で、航空便が遅延すると乗客がバスに乗れない状況になっていることなどから、検討が進められていた。

現段階の計画では、同空港やJR白浜駅、町役場、レジャー施設「アドベンチャーワールド」、ホテル、観光名所など15カ所程度のバス停を設置し、1月10日~2月29日に実施。予約に応じて運行し、乗客全員が効率よく目的地に行けるように人工知能(AI)が最適ルートを選択する。運行は正午~午後11時で、運賃は一律大人680円、子供340円。15~25人乗り程度のバスを予定している。

関係者は「初めて行うのでいろいろな課題が見えてくると思うが、観光客と地域の人が使いやすいバスにしたい。実証事業の後も継続できるようにしたい」と話す。

町によると、総事業費は約2千万円で、開会中の定例町議会に提出した今年度一般会計補正予算案に町の分担金500万円を盛り込んだ。

オンデマンドバスは他の地域でも導入例がある。大阪市では、市が事業者を公募して、令和3年から社会実験として同様にAIを活用したオンデマンドバスを運行。市内5エリアで実施している。

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