島根県、24年春にベトナムチャーター便 定期化めざす
島根県は13日、ベトナム航空と連携に関する覚書を結んだ。将来的な国際定期便就航を目指して協力するもので、同航空はまず2024年3月下旬に出雲縁結び空港(島根県出雲市)―ハノイ間にチャーター便を運航する計画だ。
県は同時にベトナム旅行に強みを持つ旅行会社のエムエスツーリスト(東京・品川)と連携協定を結んだ。覚書と協定の内容は相互誘客を促進するためのプロモーションの実施など。ベトナム航空日本支社のゴー・シー・アイン総支配人は「3月下旬は日本では桜のシーズンで気候も良いのでチャーター便の第1便を考えている」と話した。出雲縁結び空港とベトナム間のチャーター便運航は12年以来となる。
同航空は現在、羽田、成田、中部、関西、福岡の5空港で定期便を運航している。「2度目、3度目に日本を訪れるベトナムからの観光客のためにも、東京や大阪以外のエリアを開発したいと考えていた」と同総支配人は語り、「島根県は壮大な出雲大社のほか美しい風景や食、文化など魅力的なものがたくさんある」とチャーター便の運航地として島根を選んだ理由を話した。
出雲縁結び空港には10月に台湾を結ぶ国際チャーター便が4年ぶりに運航されたが、国際定期便は就航していない。県は観光需要だけではなくビジネス需要なども開拓してベトナムとのチャーター便の実績を積み上げ、定期便の就航に結びつけたい考えだ。
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