経営破綻した「八ヶ岳リゾートアウトレット」跡地、富裕層向けホテルを誘致へ…市が最終調整
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経営破綻した「八ヶ岳リゾートアウトレット」(山梨県北杜市小淵沢町)の跡地利用を巡り、北杜市が富裕層向けのホテルを全国展開する企業と最終調整に入ったことが、関係者への取材でわかった。跡地に残るアウトレット運営会社所有の店舗用建物を買い取った上で、賃貸借契約を結ぶため詰めの交渉に入る。来年中のホテル誘致確定を目指すとみられ、12月補正予算案に建物の購入費など約2000万円を計上する見通しだ。

関係者によると、市が交渉しているのは都内に本社を持ち、富裕層向けの滞在型ホテルなどを展開している企業。
土地は、周辺のウォーキングコースや駐車場を含めて約18ヘクタールが対象となる。地元の共有地管理会や財産区などが所有しており、市が仲介して転貸する方向で話し合いが進められているという。
アウトレットの運営会社「八ヶ岳モールマネージメント」(東京)は破産手続きに入っており、現在、破産管財人が約16億円とされる負債の整理を進めている。負債の弁済に充てるため、所有する店舗用建物の売却先を探していた。
市はこれらの店舗用建物について、売却に難航した管財人から無償譲渡を受け、本格的に跡地利用への動きを行うことを想定していた。
しかし、有力なホテル誘致話が浮上したことから、早期に店舗用建物の所有権を得て、企業との交渉を迅速に進めるべきだと判断。管財人と交渉を重ね、約2000万円で買い取ることで大筋合意した。