石川・加賀温泉駅南側、アウトレットやホテル開発構想
2024年3月に北陸新幹線の新駅ができる石川県加賀市の加賀温泉駅南側の開発構想が動き出した。コンサルタントの長工(三重県四日市市)は9日、第1期として20ヘクタールを開発してショッピングセンター(SC)やアウトレットモール、ホテルなどを誘致する構想を加賀市に提案した。インバウンド(訪日外国人)も呼び込む広域集客の複合型施設で、2028年度の開業を目指す。
市は駅周辺に広がる農地を活用し、民間開発で商業エリアにするまちづくりを描く。民間事業者と話し合うなか、商業施設の開発実績がある長工が開発に意欲を示した。
開発構想では加賀市医療センターに近い20ヘクタールを第1期のエリアと位置付ける。誘致施設のイメージとして商業関連では地域密着型SCやアウトレット、産直マーケットをあげた。田中康雄会長は「ハイブリッド型にして広域集客を目指す」と話した。
観光関連では観光情報センターやビジネス客対応の宿泊施設、公共関連は住民サービスや文化などを目的とした施設を予定する。加賀温泉郷と医療センターの連携による医療ツーリズム、交通弱者を支援するドローンを使った宅配なども想定する。第2期の開発も検討する。
加賀市の宮元陸市長は「ショッピング環境が充実すれば移住定住にも影響する」と開発に期待を寄せる。同市は「デジタル田園健康特区」の指定を受けており、規制緩和を活用し開発の支援を検討する考えを示した。