観光周遊や文化発信で連携 中央4県サミットで共同宣言

静岡、山梨、長野、新潟の4県は7日、静岡県熱海市で8回目の「中央日本四県サミット」を開いた。中部横断自動車道を使った経済圏の構築や自転車による観光など、これまでの成果を確認。歴史ツアーや文化財の活用を通じた交流促進などで連携すると宣言した。訪日客向けの食文化発信でも協力・強化を決めた。
静岡県の川勝平太知事は県内で進める日中韓の通年文化イベント「東アジア文化都市」や、夏に始めた4県の観光周遊企画「黄金KAIDOプロジェクト」の成果を説明。新潟県の花角英世知事は地域の食を発信する取り組みのほか、県内の庭園などを紹介した。
食文化の発信では4県の知事が議論を交わした。長野県の阿部守一知事は「是非、訪日外国人(インバウンド)を意識して連携したい。日本食は世界的なブームだが、麺類ではラーメンの知名度が高く(名産の)そばは潜在力がある」と話した。山梨県の長崎幸太郎知事は「世界的な飲食店の格付け会社などに中央日本エリアが取り上げられれば効果が大きい」との認識を示した。
会議は食やスポーツ、山岳といった多様な文化で交流を促進する共同宣言を採択し閉幕した。会議後、川勝知事は「食は清水港(静岡市)の輸出機能も活用できる。量を求めるのでなく、果物などに付加価値を付けて売れるよう連携したい」とも述べた。