奈良で世界遺産サミット 地域間連携や活用策を協議

奈良県斑鳩町で開かれた「第10回世界遺産サミット」=29日午前
奈良県斑鳩町で開かれた「第10回世界遺産サミット」=29日午前

世界遺産を有する自治体の首長らが集まり、保全や活用策について話し合う「第10回世界遺産サミット」が29日、奈良県斑鳩町で開かれた。世界遺産登録30周年を迎えた法隆寺を会場に全国30市町村の関係者が参加。遺産を核とした持続可能な町づくりの実現など、3項目の「斑鳩宣言」を採択した。

宣言では、これまで以上に地域同士の連携を深めて魅力を発信し、持続可能な観光の取り組みを進めるとした。

首長による公開会議では、中西和夫斑鳩町長が、法隆寺地域の景観を守るための条例や、規制などを紹介。「周辺住民は制約を受けながらも、一体となって遺産を守っていこうという思いを共有している」と話した。

日光東照宮がある栃木県日光市の粉川昭一市長は「東京からのアクセスが良好な分、日帰り客が多いのが課題だ」と明かした。その上で、自然を生かしたレジャー体験の充実化、夜間イベントの企画など、宿泊してもらえる仕組みづくりの事例を紹介した。

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