香川・直島に新美術館、25年春開館へ 安藤忠雄氏が設計
アートによる地域振興に取り組む公益財団法人の福武財団(香川県直島町)は5日、2025年春に直島で新たな美術館を開館すると発表した。建物の設計は建築家の安藤忠雄氏が手がける。25年の瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)開催が決定した中、直島におけるアート活動を発展させる。
新美術館は敷地面積が約6000平方メートルで、地下2階地上1階の3層からなる。日本を含めたアジア地域のアーティストの代表作などを中心に展示。企画展示やワークショップなども開催し、カフェを併設する。直島内外の多種多様な人々が出会う交流・連携の場としても機能させる。
福武財団はベネッセホールディングス(HD)とともにアート活動「ベネッセアートサイト直島」を展開しており、直島南部では1992年開館の「ベネッセハウス ミュージアム」や2004年開館の「地中美術館」などが国内外の観光客を集めている。
新美術館はこれらの北にある本村地区近くの高台に開館する予定で、同地区では空き家を改修しアートと融合させる「家プロジェクト」などが公開されている。同館は島内の美術館・アート群を結びつける役割も担う。
ベネッセHDの名誉顧問で福武財団名誉理事長の福武総一郎氏は「新美術館は35年以上にわたるこれまでの活動の集大成と言える」とメッセージを寄せた。設計を担当する安藤忠雄氏にとっては、ベネッセアートサイト直島で手がける10番目のアート施設となる。
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