農林水産省は23日、農山漁村に観光客らが宿泊する「農泊」推進の実行計画を発表し、年間の宿泊者数を令和7年度までに延べ700万人に増やす目標を示した。宿泊施設や地元関係者が参加する地域協議会を支援し、インバウンド(訪日客)の誘客に取り組む。
農泊推進は農山漁村の活性化と所得向上を図るのが狙い。宿泊者数に占める訪日客の割合を元年度の約6%から7年度までに10%へと引き上げる目標も掲げた。
農泊の元年度の宿泊者数は589万人だったが、3年度は新型コロナウイルス禍で448万人に落ち込んだ。先進地の視察やコンテンツの充実に取り組む地域協議会への支援を強化するほか、関連人材の確保を財源面で後押しする。
訪日客の重点受け入れ地域を指定して体制を底上げし、滞在日数の長期化やリピーターの確保も進める。農泊のイメージ向上には交流サイト(SNS)を活用する。