ビジネスは不況だが消費者は強力=米ユナイテッド航空CEO

Senate Hearing Examines U.S. Airline Industry
 米ユナイテッド航空のスコット・カービー最高経営責任者(CEO、写真)は5日、イスタンブールで開催された国際航空運送協会(IATA)の年次総会で、米国は「ビジネス面ではリセッション(景気後退)」に突入しているが、消費者は「強力」だと発言した。米議会で2021年12月に代表撮影(2023年 ロイタ-)
[イスタンブール 5日 ロイター] - 米ユナイテッド航空のスコット・カービー最高経営責任者(CEO)は5日、イスタンブールで開催された国際航空運送協会(IATA)の年次総会で、米国は「ビジネス面ではリセッション(景気後退)」に突入しているが、消費者は「強力」だと発言した。
カービー氏は「観光旅行需要は実に旺盛だ。高額な旅行の需要はさらに強い。ビジネス需要は完全には回復しておらず、さらに時間を要する」と述べた。
世界の航空需要が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)から回復するのに伴い、航空各社は今年の利益が2倍以上に増加すると予測している。ただ同時にサプライチェーン(供給網)の混乱や人材不足などの課題についても警告している。
カービー氏は、航空会社はパンデミック前と同じ方法での運営はできないと指摘。供給網の問題は改善しつつあるが、世界中の航空会社が成長を試みる中でハードルが上がっていると付け加えた。
同氏はまた、ロシア領空を飛行している競合他社を巡り、競争力の面で懸念を表明した。ロシアによるウクライナ侵攻後の2022年3月、米政府がロシア航空機の米領空飛行を禁止したことへの報復として、ロシアは米航空会社を含む一部の外国の航空会社のロシア領空飛行を禁止している。
これによりユナイテッドはインドへの直行便の飛行時間が2時間長くなるといった影響を受けているが、インドや中国の航空会社はロシア領空の飛行を続けている。

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