日本航空、延期の10年債を発行 6月に100億円
【イスタンブール=湯沢維久】日本航空(JAL)は5日、脱炭素に向けた資金を調達するトランジションボンド(移行債)の10年債を、6月に100億円発行すると発表した。2022年2月に5年債と10年債の発行計画を発表したが、10年債については発行を延期していた。
JALは10年債を延期した理由について、ロシアによるウクライナ侵攻など経営環境の先行きが不透明で、投資家からの資金が十分に集まらないと説明していた。足元では比較的社債発行がしやすい環境が整い、新型コロナウイルス感染拡大で悪化した経営環境も改善した。
調達した資金は燃費性能が良い最新の航空機などに充てる。JALは全体に占める新型機の比率を2019年度の29%から25年度の47%に引き上げる計画を示している。25年度以降も、「新型機への更新を拡大していく」としている。