ホテル稼働率上昇、3月77.6% 20年以降で最高更新
ホテル専門の米調査会社STRがまとめた3月のホテルの全国平均稼働率は77.6%と前月比5.6ポイント上昇した。前月を上回るのは2カ月連続。2020年1月以来の最高値を4カ月ぶりに更新した。3月は例年花見シーズンで宿泊客数が伸びやすい。経済活動の再開や水際対策の緩和で、国内客のほか、米国や東南アジアなどからのインバウンド(訪日外国人)の利用が増えた。
日次最高稼働率は3月18日の89.2%だった。コロナ禍前の2019年12月15日以来の最高値となった。インバウンドは回復傾向が続く。日本政府観光局(JNTO)の統計によると、3月の訪日外国人客数は推計で181万7500人だった。19年同月比65.8%の水準まで戻った。円安も背景に、米国やオーストラリア、シンガポール、ベトナム、中東地域からの客数は19年3月以上となった。
単価は19年同月比で21.1%増えた。STRの桜井詩織マネジャーは「欧米や豪州からのインバウンドは、比較的長期滞在型かつ高価格帯の宿泊施設を選ぶ傾向にある」と分析する。
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