訪日客、高年収ほど信越が人気 台湾・香港で旅先調査
台湾や香港向けの訪日観光情報サイトを運営するジーリーメディアグループ(東京・渋谷)は台湾・香港の人々を対象に、訪れたい都道府県を調査した。訪日回数が10回以上ある人では、年収が高い層ほど長野県と新潟県の人気が高いと分かった。リピーターは定番スポットに加えて地域性の強い体験を求めるなどニーズが多様化しているようだ。
2023年2月21〜28日の期間にサイト上で調査した。4711人が対象で、全体の4割超に当たる2096人が日本を10回以上訪れていた。この2096人に行きたい都道府県を複数回答で尋ね、年収別で分析したところ、信越2県の人気は年収が上がるにつれて上昇していた。
年収が200万円以下の層(434人)では長野県が19位、新潟県が22位だった。年収が201万〜400万円の層(850人)になると、長野県は15位と4つ順位を上げ、新潟県は12位まで上昇した。年収601万円以上の層(326人)では長野県は12位、新潟は10位だった。
北海道や東京都、青森県などは年収にかかわらず上位に位置していたが、熊本県や鹿児島県など年収が上がるにつれて順位が下がる地域もあった。吉田皓一代表取締役は「地域の独自性をいかした観光コンテンツの開発と消費者への見せ方・伝え方が鍵を握る」と分析している。