楽天Gが4期連続最終赤字、最大の3728億円 22年12月期

楽天グループが14日発表した2022年12月期の連結決算(国際会計基準)は最終損益が3728億円の赤字(前の期は1338億円の赤字)だった。4期連続の最終赤字で、赤字幅は過去最大になる。携帯電話事業で基地局整備などの費用が響いた。電子商取引(EC)や金融事業は好調だった。
三木谷浩史会長兼社長は同日開いた決算説明会で「有利子負債が膨らんでいる。(財務状況を改善するため)楽天銀行や楽天証券の株式上場準備を進めていく」と述べた。そのうえで他社からの出資受け入れなども含めて「戦略的業務提携や外部資本の活用も柔軟に検討したい」と語った。
営業損益は3638億円の赤字(前の期は1947億円の赤字)だった。携帯電話事業が4928億円の赤字(前の期は4211億円の赤字)となり、全体の足を引っ張った。
「楽天市場」などのインターネットサービス事業は経済再開を背景に旅行予約などが伸びたが、前の期に計上した株式評価益の反動があり、営業利益は24%減の782億円にとどまった。金融事業はクレジットカードや銀行がけん引し、11%増の987億円だった。
売上高にあたる売上収益は前の期比15%増の1兆9278億円だった。未定だった年間配当は前の期比横ばいの4円50銭とした。
23年12月期通期の業績見通しは未定とした。証券サービスを除いた連結売上収益は前期比2桁の成長率を目指す。
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