ボーイングの10〜12月、2期連続赤字 部品供給が混乱
【ヒューストン=花房良祐】米航空機大手ボーイングが25日発表した2022年10〜12月期決算は、最終損益が6億6300万ドル(約860億円)の赤字(前年同期は41億6400万ドルの赤字)だった。納入機数が増えて赤字幅は縮小したが、部品供給網(サプライチェーン)の混乱で2四半期連続の赤字だった。
墜落事故を起こした小型機737MAXと製造品質問題が発覚した中型機787に関係した対応は収束し、増産を目指している。デビッド・カルフーン最高経営責任者(CEO)は25日、「22年10〜12月は内容が濃く、22年は(ボーイングの)復活に向けた大事な年だった」とコメントした。
通年でみた納入は前年に比べて大幅に改善した結果、22年のフリーキャッシュフロー(純現金収支)は22億9000万ドルの黒字に転換した。黒字は18年以来。一方、22年の最終損益は50億5300万ドルの赤字(前年は42億9000万ドルの赤字)で、4年連続の最終赤字だった。
23年のフリーキャッシュフロー見通しは30億〜50億ドルとしている。737を400〜450機、787を70〜80機納入することで改善する。25〜26年に商用機を年計800機納入し、フリーキャッシュフローを年100億ドルまで拡大させる計画だ。