福岡市地下鉄、クレカ改札実験を全駅で 対象カード拡大
福岡市は10日、クレジットカードのタッチ決済で地下鉄の改札を通過する実証実験の対象を、現在の7駅から全36駅に拡大すると発表した。実施は七隈線が延伸開業する3月27日からで、2024年3月31日まで実験する。タッチ決済ができるブランドも増やし、計6つとする。利便性を高めつつ、効果検証のためのデータを継続して収集する。
実験は22年5月末から、空港線の福岡空港―天神間と箱崎線の呉服町の計7駅で実施している。7駅での実験は2月28日で終了予定だったが、3月26日まで延長する。3月27日からは延伸に伴い同日開業する櫛田神社前を含め、地下鉄36駅すべてに拡大する。
使えるカードも現行のビザに加え、JCBやアメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブ、ディスカバー、銀聯の計6ブランドになる。
実証実験では22年末までで、1日平均340人が利用した。西九州新幹線が開業した9月には、500人超が利用した日もあったという。利用者の8割は福岡県外に住む人で、20代が多く、旅行や買い物などで頻繁にクレジットカードを使っている人が目立つという。
10月に政府の水際対策が大幅緩和されたインバウンド(訪日外国人)については、利用が少ないなど十分なデータが集まっていないという。市は利用駅を増やすことで住民を含めてさらにデータを収集し、正式導入するか判断する。
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