JR東海社長「京都に新ホテル 不動産、鉄道外も勝負」
JR東海は2026年度にも京都駅南側にホテルを開業する。八条東口から徒歩3分のホテル跡地3千平方メートルを購入した。金子慎社長が報道陣のインタビューで明らかにした。不動産事業ではこれまでオフィスや商業施設など自社用地の活用が多く「鉄道用地以外でも勝負を進めていかなくてはいけない」としている。
土地は22年夏に取得しており、施設の概要は今後詰める。京都駅南側では10年代以降、訪日客の急増を受けて新ホテルの開設が相次いだ。新型コロナウイルスが流行して京都市内では一部のホテルが閉鎖されたが、東海道新幹線では旅行客が回復している。
グループではジェイアール東海不動産(東京・港)が愛知県や岐阜県、静岡県を中心にマンション分譲やオフィス、商業施設を手がけている。駅以外では自社の社宅跡地などの開発が多い。金子社長は「土地を仕入れて稼ぐのは難易度が違う。チャレンジだ。本当の積極的な不動産事業は、土地を仕入れてそこで何か商売をすることだ」と述べた。
JR東海は名古屋駅の高層ビル、JRセントラルタワーズやJRゲートタワーを保有しているが、22年4~9月期連結営業利益のうち、不動産事業は6%にとどまっている。鉄道事業を支える規模に広げたい考え。
金子社長はあわせて、新幹線ネット予約「EXサービス」の会員が1千万人となった記念として、新幹線の検査車両「ドクターイエロー」に乗れる有料企画を初めて実施すると明らかにした。