大型リゾートホテルの開発が予定されている鬼怒川左岸の旧かご岩温泉旅館の各施設=日光市高徳

 会員制リゾートホテル大手のリゾートトラスト(名古屋市中区、伏見有貴(ふしみありよし)社長)が栃木県日光市高徳の鬼怒川左岸にある旧かご岩温泉旅館の跡地一帯を再開発し、完全会員制の大規模高級リゾートホテルを建設することが19日、分かった。早ければ11月1日にも着工し、2025年11月末の完工を予定している。

 同社が栃木県でホテルを展開するのは初めて。建設予定地は、同市高徳の中岩橋から下流へ約2キロ付近の鬼怒川河畔で、日光連山を一望できる。周辺には籠岩と呼ばれる大小の岩が約100メートルに渡って続く景勝地もあり、日光の新たなリゾート地として注目を集めそうだ。

 掲示中の建築計画によると、ホテルの名称は「サンクチュアリコート日光」。敷地面積は約2万8400平方メートル。建物は鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)の地上7階と塔屋など3棟で、延べ床面積は約4万2700平方メートル。

 同社が展開するブランドの一つ「サンクチュアリコート」は全室スイートルームの会員制高級ホテル。24年3月開業予定の「サンクチュアリコート高山」(岐阜県高山市、121室、延べ床面積約2万3300平方メートル)、同年10月開業予定の「サンクチュアリコート琵琶湖」(滋賀県高島市、167室、延べ床面積約3万7200平方メートル)に続いて、「日光」は同ブランド3施設目となる。

 リゾートトラストは東証プライム企業。22年3月期連結の売上高は約1577億円で、会員制リゾートホテルで国内首位。レストラン、ゴルフ場、メディカルなどのサービスも提供している。

 旧かご岩温泉旅館は今年1月に閉館となった。