総合 総合 sougou

  • 印刷
インバウンドを取り込む狙いで、国際線の就航が期待される神戸空港=2022年1月
拡大
インバウンドを取り込む狙いで、国際線の就航が期待される神戸空港=2022年1月

 18日にも開催が見込まれる関西、大阪(伊丹)、神戸空港の役割を官民で協議する「関西3空港懇談会」の次回会合で、神戸空港の国際化が合意される見通しであることが14日、関係者への取材で分かった。大阪・関西万博がある2025年をめどに国際チャーター便の解禁を、30年に国際定期便の就航を目指すとみられる。国際定期便は、1日数十便を軸に検討されるもようだ。

 神戸空港への国際線就航には、関西空港の機能強化を求める一部自治体が反対していたが、今後、回復が見込まれるインバウンド(訪日客)を取り込む狙いから、関空を補完する空港として受け入れ体制を強化する。神戸の滑走路の長さは2500メートルで大型の飛行機を飛ばせないため、中型機によるアジア諸国への路線が現実的という。

 次回会合では、神戸の国内線の増便も議論される見込み。神戸の発着回数の上限は、19年の規制緩和で1日60回から80回まで増え、夜間の運用時間も午後10時から11時まで延長されたが、地元は120回への拡大とさらなる運用時間の延長を求めていた。

 また、25年を視野に、関空の発着回数の上限を、現在の年間約23万回から約30万回にまで拡大することも議論されるとみられる。

 3空港懇は神戸空港の整備が進んでいた03年に発足。大阪府・市と兵庫県、和歌山県、神戸市など関係自治体と経済団体、3空港を運営する関西エアポートなどで構成し、3空港の機能強化や規制緩和のあり方などを議論してきた。

 神戸空港の国際化は19年5月の会合で、25年ごろまでの中期的な検討課題に位置付けられた。その後も方向性は維持され、今年1月の前回会合では、関西エアと神戸市が共同で具体的な空港機能の検討に取り組む方針が確認された。

 国際化に向けては、出入国に関わる税関、出入国管理、検疫(CIQ)の施設を整備するため、ターミナルを拡充する必要がある。空港へのアクセス強化なども課題となっている。(三島大一郎)

 【神戸空港】神戸市が管理する地方空港として2006年2月に開港。関西空港の経営を圧迫しないよう、発着枠の上限は1日60便で国内線のみ、運用時間は午前7時~午後10時に制限された。規制緩和を目指す同市は、関西、大阪(伊丹)両空港を運営する関西エアポートなどへの運営権売却を決め、18年4月に3空港一体運用がスタート。19年に規制の一部緩和が実現した。現在の就航先は13路線で1日約80便が運航されている。

神戸阪神神戸空港
総合の最新
もっと見る
 

天気(4月30日)

  • 23℃
  • 18℃
  • 70%

  • 25℃
  • 17℃
  • 80%

  • 24℃
  • 17℃
  • 60%

  • 23℃
  • 18℃
  • 90%

お知らせ