三菱地所、豪州で高級住宅・ホテル開発 27年完成へ
三菱地所はオーストラリアの不動産・建設大手のレンドリースと共同で、シドニーに高級住宅とホテルの開発を始めると発表した。住宅の販売価格やホテル部分から得られる収入などをベースに推計した売上高は約2850億円。観光需要や高級住宅の実需があると判断し2023年にも着工して27年の完成を予定する。
両社は複合開発プロジェクト「ワンサーキュラーキー」を始める。事業投資比率は三菱地所が67%、レンドリースが33%。建設予定地はシドニー中心部のサーキュラー・キーに位置し、敷地面積は約4100平方メートル。総事業費は非公開としている。
ホテル棟は地上26階、地下6階、高さ約112メートルで220室。設計には隈研吾建築都市設計事務所(東京・港)が入っており、米ホテル大手のヒルトンの最上級ブランド「ウォルドーフ・アストリア」が豪州に初進出を予定している。シドニーの人気エリアで、観光需要を見込む。
住宅棟は地上59階、地下6階、高さ約200メートルで161戸。プールやフィットネスジムを備え、ほぼ全ての住戸からオペラハウスやハーバーブリッジなどの名所を眺望できる。シドニーでは高級住宅の供給が少なく、実需があると判断している。
三菱地所が一つのプロジェクトへ投資した額としては、16年から進出した豪州では過去最大になる。レンドリースとの共同事業は5件目。これまでにも、シドニーとメルボルンで高級住宅やオフィスなどの開発をしてきた。