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日本クルーズ客船、価格戦略を続投、はしふぃっくびいなすのリノベーションも実施

  • 2005年11月25日
 日本クルーズ客船は、東京で12月1日から予約を開始する2006年度上期クルーズ商品の説明会を実施した。来上期は、海外4コース、国内16コースの合計20コースを設定する。日本クルーズ客船代表取締役専務の上り坂祐一氏は、「2006年、全クルーズを満席にしていきたい」と意気込みを語り、「サービスを向上し、価格を下げる、価格戦略で06年度も進めていく」基本方針を強調した。上期商品では、平均約10%の値下げ。さらに、乗客に魅力ある「感動クルーズ」の提供を目指し、客船「ぱしふぃっくびいなす」を来年1月にリノベーションする。
 また、2007年に催行する世界一周クルーズは現在、800名を越える予約でキャンセル待ちの状況。上り坂氏は、「2008年も世界一周を催行する予定である」とし、来年1月には詳細を発表することを明らかにした。

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 ぱしふぃっくびいなすのリノベーションは、これまでのデラックスルーム、スイートルーム、ロイヤルスイートルームに備え付けているウォシュレットを、ステートA、B、Cルームにも導入し、全室完備とする。そのほか、ロイヤルスイートルームには37インチのプラズマテレビ、DVD再生ビデオデッキ、およびeメール専用ノートパソコンを設置し、客室のグレードアップを図る。また、船内の分煙化を進めるため、6階に42インチプラズマテレビやDVDビデオデッキを置くなどし、スモーキングコーナーを新設する。
 さらに、時期は未定だが、メインの乗客となるシニア層に加え、若い女性層を増やす目的から、現在のマッサージルームとチルドレン・ルームをネイルサロンなどのあるエステ施設にする計画も進行中だ。

 来年上期商品は、国内外で6ヶ所の初寄港地を設定。このうち「秘境、千島列島・カムチャッカクルーズ」では、日本船で初めて千島列島に寄港する。初寄港となるパラムシル島、アトラソフ島では、未開発の島内を散策。クルーズを通して、カムチャッカ半島の世界自然遺産の火山郡をはじめ、アザラシなどの動物ウォッチングなど、大自然を体感する。また、「悠久の中国・長江クルーズ」では、寧波と南京、「慶州・扶余、韓国歴史探訪クルーズ」では郡山にそれぞれ初寄港する。
 なお、上期の総合パンフレットの納品は来年1月下旬を予定。12月から予約を開始することから、総合パンフレットの代替として12月中旬に、パンフレット簡易版の速報チラシ、4月出発分クルーズ商品を掲載したチラシを納品する予定だ。