九州の入国外国人、23年315万人 過去最高18年の62%
九州運輸局は22日、2023年の九州への外国人入国者数が315万8905人(11〜12月は速報値で船舶観光上陸者数を除く)だったと発表した。新型コロナウイルス禍前に過去最高を記録した18年(511万6366人)の62%となった。日韓関係の悪化により韓国人観光客が激減した19年(422万2026人)との比較では75%まで回復した。
航空便などによる「通常入国」に限ると、23年は311万5075人(11〜12月は速報値)だった。18年(362万3672人)の86%まで回復し、19年(310万7270人)を上回った。もともとクルーズ船で立ち寄る訪日客が多かった九州では、船舶観光の伸び悩みがコロナ前水準への回復の足かせとなっている。
足元では23年4月の水際対策終了に伴い外国人入国者は増加傾向が続き、10〜12月の通常入国者数は3カ月連続で18年同月を上回った。九州運輸局の担当者は「航空便の着実な回復に加え、円安により訪日客が増加した影響が大きい」と話す。
併せて発表された23年10月の国別の入国者数(確定値)では、18年同月比でタイ(337.4%)やインドネシア(307.3%)など特に東南アジア各国の伸び幅が大きかった。コロナ前より航空便の便数が増加した影響とみられる。