茨城交通 路線バスにQRコード決済など導入 2月から
茨城交通(水戸市)は23日、水戸市などで運行する路線バスの全車両で2月1日から、QRコードやクレジットカードのタッチ決済など、キャッシュレス決済を導入すると発表した。運賃を支払う手段を増やし乗客の利便性を高める。QRコード決済に対応するのは茨城県で初めて。
PayPayや楽天ペイ、d払いなどの主要QRコード決済アプリと、タッチ決済機能搭載のクレジットカードやデビットカードなどによる決済に対応する。対象カード会社はビザやJCB、アメリカン・エキスプレス、銀聯など6社。
水戸市など13市町村で運行する約400台の路線バスに導入する。読み取り機の刷新費用などを含めた総事業費は7億6千万円。タッチ決済の場合、乗降時にカードリーダーに読み込ませて支払う。QRコード決済の場合、乗車時に整理券を受け取り、降車時に整理券を運賃投入口に入れた後、運賃箱のカメラでQRコードを読み込ませて支払う。
現在、同社の路線バスは自社発行のICカード「いばっピ」と現金での支払いに対応している。カードは発行時にデポジット(保証金)が必要だったり、現金は車内で両替が必要だったりと手間がかかっていた。手持ちのアプリやクレジットでの決済を可能にし、外国人を含めた観光客らの利便性を向上させる狙いだ。2月以降も「いばっピ」と現金払いは利用できる。
23日に記者会見した茨城交通の任田正史社長は「Suicaなど交通系ICカードの導入も検討したが、(交通系に比べ)投資金額を抑えられ、利用が伸びているタッチ決済とQR決済の導入を決めた」と説明した。
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