APUの「更なる進化を確信」 出口学長、退任前に謝意
立命館アジア太平洋大学(APU、大分県別府市)は、12月末で退任する出口治明学長が連携先などに謝意を示す式典を同市内で開いた。県内外から約90人が集まり、2023年4月の「サステイナビリティ観光学部(ST)」開設など6年間の在任中の取り組みを振り返った。
出口氏は18年から第4代学長を務めてきた。脳出血に伴う療養期間もあったが、精力的に活動した。ライフネット生命保険を創業した経験を生かし、起業家輩出を狙った「APU起業部」を創設。ST開設を軸とする「第2の開学」や産学官連携にも熱心に取り組んだ。
出口氏は式典のあいさつで、「第2の開学にあたり、APUが別府、大分、九州の皆様に大きく支えられていることを実感した」と強調。24年1月から第5代学長を務める米山裕氏のもとで「APUが教育・研究・社会貢献の3本柱において、更なる進化を遂げることを確信している」と期待を込めた。
教職員へは「APUをもっともっととがった大学にし、世界から集まった学生・卒業生と一緒に世界の未来創造に貢献してほしい」と要望した。出口氏は24年1月から拠点を東京に移し、「学長特命補佐」として活動する。
米山氏は「21世紀に必要な変革を九州・大分の諸地域や産業界、行政、教育が進められるような連携を強力に進める。よりよい大学を目指し、ベストを尽くす」と応じた。
式典では大分県の佐藤樹一郎知事や岩屋毅衆院議員、広瀬勝貞前知事が来賓代表のあいさつをし、別府市の長野恭紘市長が乾杯の音頭を取った。
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