白馬村にベスト・ツーリズム・ビレッジ 国連機関が認定
国連の専門機関である世界観光機関(UNWTO)が定める「ベスト・ツーリズム・ビレッジ2023」に、長野県白馬村が初めて認定された。持続可能な開発目標(SDGs)に沿って新しい観光の形を目指す取り組みが評価された。北海道美瑛町や岐阜県白川村も認定を受けた。
スキーリゾートとして知名度が高い白馬村は、観光客の集中による環境や住民への負担を抑えるため通年滞在できる山岳リゾートを目指す。温暖化による雪不足への対応として降雪機を使うが、その電力は地域の小水力発電を活用している。高齢者らの移動の利便性を高めるため乗り合いタクシーの実証実験も進める。丸山俊郎村長は「事務局からは白馬村の文化と自然の豊かさ、その持続可能性の3つの柱を評価したというコメントがあった」と話す。
ベスト・ツーリズム・ビレッジは21年から始まった制度で、人口が1万5000人以下であることや農業などの第1次産業を営んでいることが候補地の条件だ。世界基準で認められる自然、文化があるか、福祉・観光のためのインフラ整備といった評価項目がある。認定によって国際的な認知度のさらなる向上が期待できる。