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JTB予想、20年海外旅行は2080万人に-訪日は3430万人

  • 2019年12月22日

 JTBは12月20日、2020年の旅行動向見通しを発表した。海外旅行者数は過去最高となる19年見込み比4.0%増の2080万人、国内旅行者数は同0.5%増の2億8632万人、訪日外国人旅行者数は同7.9%増の3430万人。日本人による出張や帰省を含む1泊以上の旅行と、訪日外国人旅行について各種経済動向や消費者行動調査、運輸・観光関連データ、JTBグループによるアンケート調査などから推計したもので、19年の海外旅行者数については前年比5.5%増の2000万人、国内旅行者数は0.5%減の2億8632万人、訪日外国人旅行者数は1.9%増の3180万人と推計している。

JTB 2020年の旅行市場規模推計(プレスリリースより)

 20年の海外旅行者数については、羽田の国際線発着枠増加に伴う新路線開設や、訪日外国人旅行者数の伸び率低下による日本人向け航空座席の増加、為替の円高傾向などのプラス材料があることから、19年の10連休の反動などが考えられるものの4.0%の増加を予想。総消費額は5.1%増の4兆7100億円、平均消費額は欧米路線の増加から長距離方面への旅行や出張の増加などを見込み、1.1%増と推計した。

 20年の国内旅行者数については微増を予想。今年10月からの消費税増税の影響や、前半には前年の10連休の反動、夏には首都圏を中心に東京五輪前後の旅行抑制傾向などが懸念されるものの、その後は消費税増税の影響も薄れ、宿泊料金も落ち着くと考えた。総消費額は4.6%増の10兆9200億円、平均消費額は4.0%増の3万8130円と推計した。

 20年の訪日旅行者数は、東京五輪開催による訪日外国人旅行者の増加を期待するものの、19年のラグビーワールドカップ日本大会ほどの開催期間の長さはなく、東京周辺が主な会場となることから「通年での爆発的な増加は考えにくい」と推測。一方で、急減している韓国人旅行者がある程度回復すると仮定し、その他の市場も増加が見込まれることなどから、約8%の増加を予想した。消費額については算出していない。

 なお、20年の夏休みは東京オリンピックとパラリンピックの開催期間に挟まれる形となり、ゴールデンウィークは19年の10連休から一転して5連休に。3連休以上の休みも19年の8回から7回へと減少するが、19年にはなかった4連休が2回あるため、JTBは「旅行に出かける環境としては好材料」とコメントしている。