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「アクセス・トラベルポート」御破算に、条件合意できず

  • 2019年9月2日

(左から)JL執行役員国際旅客販売本部長の柏(かしわぎ)頼之氏とトラベルポート チーフ・コマーシャル・オフィサーのスティーブン・シュロック氏。3月19日の記者会見で撮影 日本航空(JL)とトラベルポートは9月2日、今年3月に発表したアクセス国際ネットワークとトラベルポートジャパンの統合を前提とする合弁会社の設立を断念したことを発表した。詳細な条件について最終的な合意を得られなかったという。関係者の話によると、将来的に合弁会社の株式を売却することとなった際の条件などが争点となった模様。

 両社とも発表文では、「トラベルポートによる(中略)アクセス国際ネットワークへの基幹システムの提供は継続」(JL)し、「良好な信頼関係を維持して」(トラベルポートジャパン)いくと強調。しかし、JLがアクセス国際ネットワークを連結対象から外しても実現しようとした「アクセスのグローバル対応」(JL執行役員国際旅客販売本部長の柏頼之氏)という課題は宙に浮くこととなる。

 JLは、アクセス国際ネットワークの今後について、現行のサービスを提供しつつ、「あり方については改めて検討してまいります」と発表。広報部も、「早急に検討するが、現時点で伝えられるものはない」とコメントしている。