シンガポール、成城石井と関係強化、8月に再度のフェア

  • 2019年6月12日

(左から)STBの柴田氏、成城石井の原氏、斎藤工さん、STBのタン氏  シンガポール政府観光局(STB)はこのほど、同国の食をテーマとしたイベント「シンガポール・フーディーズ」を開催するとともに、成城石井代表取締役社長の原昭彦氏の「フーディ・パーソナリティ」任命を発表した。今後は成城石井と商品を共同開発し、8月には「シンガポール・フードフェア」も開催する。高級スーパーマーケットとのコラボレーションでシンガポールの食をアピールし、日本人旅行者さらなる誘致につなげる考え。

 イベントの冒頭で挨拶したSTB北アジア局長のマーカス・タン氏は「シンガポールにとって食は非常に重要なコンテンツ」と強調。あわせてシンガポール政府が現在、多くの屋台が集まるホーカーセンター(屋台)をユネスコの無形文化遺産に登録する動きを進めていることも紹介した。

 原社長は、成城石井では惣菜が売上高の2割を占め、とくにエスニック惣菜の人気が高く、その強化のためにこれまでもシンガポールの食に注目してきたことを説明。専門の料理人を採用して2011年に「シンガポール風ラクサ」の販売を開始したところ、15年には全国スーパーマーケット協会(当時は「新日本スーパーマーケット協会」)の「お弁当・お惣菜大賞」の麺部門で最優秀賞を獲得し、17年と18年には「海南チキンライス」など計3商品が優秀賞や特別賞を受賞したという。

 また、同社は16年には「シンガポールフェア」と題してSTBと共同開発した4種のオリジナル惣菜を販売。今年の8月2日からはその第2弾を成城石井の全169店舗、ワインバー「Le Bar a Vin 52 AZABU TOKYO」の全6店舗で開催する予定だ。原氏は「日本市場にはシンガポールの食の多様性を受け入れる素地がある」と述べた上で、「私どもの料理は現地に足を運び、研究を重ねた本格的なもの。シンガポールの魅力を伝えて、現地に足を運ぶ人を増やしたい」と語った。

 なお、この日の「シンガポール・フーディーズ」では、映画「家族のレシピ」への出演を機に観光親善大使に任命された人気俳優の斎藤工さんも登場。シンガポール版ミシュランガイドで1ツ星を獲得した屋台「ヒルストリート・タイホア・ポーク・ヌードル」などのお気に入りを紹介した。

※訂正案内(編集部 2019年6月13日14時50分)
訂正箇所:第4段落第2文
誤:52店舗

正:成城石井の全169店舗、ワインバー「Le Bar a Vin 52 AZABU TOKYO」の全6店舗
お詫びして訂正いたします