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ウィーン、美術展で改めて「芸術の街」アピール-日本人2桁増

  • 2019年4月25日

ケットナー氏  ウィーン市観光局はこのほど国立新美術館に業界関係者を招き、4月24日から8月5日まで同館で開催する美術展「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」の説明会と内覧会を実施した。美術展は日本とオーストリアの外交樹立150周年を記念したもので、拡張工事のため閉館中のウィーン・ミュージアムの作品を展示。今後はベルヴェデーレ宮殿やウィーン美術史美術館に収蔵された作品も、東京や豊田での美術展で展示される予定という。

 ウィーン市観光局局長のノルベルト・ケットナー氏は「ウィーンでも、なかなかこれだけの作品を一度に見ることはできない。皆さんと一緒に見ることができて嬉しい」と挨拶。日本市場の現況については「喜ばしい形で発展している」と伝え、昨年の日本人訪問者が前年比約12%増の13万5088人となり、今年に入っても2桁の伸び率を維持していることに対し「皆様のご尽力に大変感謝している」と謝意を述べた。

シュトルク氏  プレゼンテーションでは、ウィーン・ミュージアム副館長のウルズラ・シュトルク氏が同館について説明。年間の来館者約50万人のうち、海外からの来館者は約6万人を占めることについて述べた上で「今後はもっと海外からの来館者を増やしたい」と意気込みを示した。

 同館の特徴については「歴史を伝える、最高の美術品を収蔵している」とアピールし、「世紀末の美術品に関する展覧会は珍しくないので『歴史と結びつけた特別な展覧会』とを常に意識している」と語った。なお、拡張工事の終了は2020年末を予定しており、新たにイベントや展示用の新たなスペース、レストラン、テラスを設けるという。

ハーブレ氏  ウィーン市観光局メディア・リレーションズのフェレーナ・ハーブレ氏は、同市の芸術や音楽などについて説明。ハプスブルク帝国の首都であったことから、世界中の美術品や工芸品が集まっていたことについて述べるとともに、現在も100以上の博物館があり、世界の美術品取引の1パーセントがウィーンで実施されていることも紹介した。

 音楽については、モーツァルトやベートーベン、シューベルトが活躍した街であり、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートは世界90ヶ国で5000万人が視聴するなどを改めて強調。また、音楽の教育や研究の分野でも優れていることをアピールし、ウィーン国立音楽大学が2019年の世界大学ランキングの舞台芸術部門で1位を受賞したことも紹介した。