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ブルネイ航空CEO、20年ぶりの日本に大きな期待、ANAとの共同運航も

チャンド氏  東南アジアの産油国として知られるブルネイのロイヤルブルネイ航空(BI)は3月15日、週3便の成田/バンダルスリブガワン線を開設した。同社の日本路線開設は1998年以来約20年ぶり。来日したCEOのカラム・チャンド氏は本誌の単独インタビューに対し、両国間におけるビジネス・レジャー双方の人流拡大に努めるとともに、協議中という全日空(NH)とのコードシェアなどで日本市場への浸透をはかり、「早期にデイリー化を実現したい」と語った。6月3日からは週4便化する予定。

 BIは関空が開港した95年から約3年間、関空/バンダルスリブガワン線を運航していたが、価格競争の激化などから運休。その後は臨時便を除いては日本への自社便の乗り入れは無かった。

 チャンド氏は再び日本就航を決めた理由として、昨年から導入したA320neo型機により、以前はワイドボディ機が必要だった日本路線をナローボディ機で運航できるようになったことを説明。今年の第2四半期中にはバンダルスリブガワン/長沙、ブリスベン線も開設する予定で、その他には北京線なども計画しているという。

 すでに2016年から香港航空(HX)とのコードシェアにより成田に乗り入れていることについては「早く日本の市場に復帰したかった」と説明。今回、初の自社便による成田線を開設できたことについては「首都と首都を直行便で接続できることは、官民の人流を生み出す上で非常に大きい」と述べ、多角化を進めるブルネイ経済への影響力の大きさを強調した。昨年の日本人渡航者数は約5400人にとどまるが、21年には1万8000人をめざすという。

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