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週間ランキング、1位は予約サイト満足度、クリスチャン向け旅行会社も

[総評] 今週の1位は、オリコンによる旅行予約サイトの満足度調査でした。調査の結果、1位は3年連続でジャルパックということで圧倒的な強さを見せつけているわけですが、同社のビジネスモデルを考えると直販がことさらに取り上げられてしまうのも痛し痒しではないかと推測してしまいます。まあANAセールスももはや直販化を公言してはばかりませんし、このご時世では当然、自然ということなのでしょうか。

 それにしても思うのは、なぜこれほど満足度に関する記事が人気なのかという点です。エイビーロードによる航空会社の調査は毎年のように週間1位となりますし、サービス産業生産性協議会による「JCSI(日本版顧客満足度指数)」も上位の常連です。

 ひとつの可能性としては、そもそもランキング的なものは旅行業界に限らず人気なのかもしれません。ご存じない方も多いかもしれませんが、企業がメディアに取り上げてもらうことを目的に作成する報道発表資料、あるいはプレスリリースというものがあります。

 そしてトラベルビジョンもそれを受け取っているわけですが、そのなかでは、かなりの頻度で各社が「検索ランキング」「人気急上昇ランキング」などの名目で旅行先などをランク付けしてきます。毎月送ってくる会社も多く、正直なところきりがないためトラベルビジョンではほとんど取り上げないのですが、逆にいえばそうやって群がってしまうほど「二匹目のドジョウ」的成果があるのかもしれません。

 とはいえ、はっきりいって私の感覚では粗悪乱造でしかなく、実際にどういった効果があるのか、機会があれば聞いてみたいところです。

 さて、このほか今週もトラベルビジョンの独自記事がいくつかランクインしています。具体的には第2位の日本旅行・グローバルビジネストラベルと第5位のエクスペディア・ジャパンのインタビューのほか、第4位もそのひとつです。

 第4位で取り上げたのは、大阪をベースにイスラエル旅行を専門に扱われている旅行会社「ホーリーランド」です。会社名からも明白な通りお客様はクリスチャンが主で、JTBのOBがNPOとして立ち上げたところから始まっているという点も含めて大変ユニークな企業といっていいでしょう。当ランキングの集計対象であるメールニュースでのクリック数ではこの順位である一方、メール以外からの流入を含むページビューのランキングでは圧倒的な1位となっている点もユニークです。

 以前にも少し触れたとおり私の母は筋金入りのクリスチャンで、残念ながらまだイスラエル訪問は実現できていないのですが、この記事を読んでいて、現地を訪れた仲間の話を少し羨ましそうな感情をにじませながら何度か話していた昔の記憶が思い出されました。

 私自身はマイルドヤンキー的ならぬ「マイルドクリスチャン」といってよく、考え方の根っこには彼らの発想が染み込んでいるものの信仰とはほど遠く、聖地への宗教的憧れも皆無なわけですが、上述のような経験もありホーリーランド社のサービスがそのコミュニティでどのような役割を担っているかは人並みよりは理解できている気がします。そして、記事を読んだうえで、できればいつか親孝行として現地へ送り出してあげたいと思うとともに、その際にはこうした旅行会社に頼もうとも強く思いました。

 ちなみに、この取材の発案から記事の掲載までを担当してくれたのは副編集長ですが、手前味噌ながらその人材的な意味も含めてこうした記事を掲載できる旅行業界メディアはトラベルビジョンだけではないかと思います。我々も「二匹目のドジョウ」ねらいで仏教、イスラム教、あるいは…と考えていくかどうかはさておき、これからも独自性の高いコンテンツをお届けしていきますので、今後ともご指導ご鞭撻、そしてご愛読のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。(松本)

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