18年の訪日外客数は3119万人、6年連続の記録更新

  • 2019年1月16日

 日本政府観光局(JNTO)によると、2018年の訪日外国人旅行者数(推計値)は前年比8.7%増の3119万1900人となった。夏場に続いた自然災害などにより12年以降続いていた2桁増が途切れたものの、初めて3000万人を上回るとともに6年連続で最高記録を更新した。3000万人は12月18日に達成している。

 訪日外客数は、国土交通省が「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を開始した2003年は0.5%減の521万1725人だったが、翌年からは徐々に増加。2009年は円高や新型インフルエンザの流行など、11年は東日本大震災の影響などで前年を下回ったが、12年からは増加が続き、13年には24.0%増の1036万3904人と初めて1000万人台を達成。16年には21.8%増の2403万9700人で2000万人を突破していた。

 18年は夏季の台風や地震などの影響により、韓国、中国、台湾、香港の東アジア4市場を中心に一時的な訪日旅行控えが見られたが、12月には回復。JNTOによれば、各市場でのプロモーションが需要増につながったという。欧米豪市場についても、好調なクルーズ需要やグローバルキャンペーンの成果などで、年間を通じて好調な伸びを示した。

 主要20市場別では、自然災害の影響を受けた香港を除く19市場で過去最高を記録した。中国は13.9%増の838万100人で、全市場で初めて800万人超に。このほかタイが14.7%増の113万2100人で、東南アジア6市場では初めて100万人を突破。すべての月で同月の過去最高を記録した。

 地域別では、東アジア4市場は合計で7.5%増の2288万4300人。東南アジア6市場とインドは14.1%増の348万1800人、欧米豪9市場は11.5%増の362万7300人となった。地域別のシェアは。東アジア4市場が0.8ポイント減の73.4%、東南アジア6市場とインドが0.6ポイント増の11.2%、欧米豪9市場が0.3ポイント増の11.6%となった。

 12月単月の訪日外国人旅行者数は4.4%増の263万1800人で、12月として過去最高を記録。英国とイタリアを除く18市場で12月の過去最高を記録するとともに、シンガポールとマレーシアは単月の最高記録を更新した。

 なお、18年の日本人出国者数は6.0%増の1895万4000人で過去最高となった。詳細は別途記載(下記関連記事)。