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地球の歩き方T&EをIT関連企業のXTechが買収、旅行業に参入

  • 2018年10月3日

T&Eの「成功する留学」ウェブサイトのトップページ  IT関連企業のXTech(クロステック)は10月1日、留学事業などを実施する第1種旅行業の地球の歩き方T&E(T&E)を買収した。T&Eの株式はダイヤモンド・ビッグ社が60%、エキサイトが40%を保有していたが、クロステックはダイヤモンド・ビッグ社所有の全株式を取得。取得額は非公表としている。クロステックによると、今回の買収は留学事業と旅行事業への参入を目的としており、今後は地球の歩き方T&Eが第1種旅行業であることを活かし、国内外の旅行事業に参入する考え。

 買収に伴い、T&Eの代表取締役副社長を務めていた万浪靖司氏がT&Eの代表取締役社長に就任し、前職の刀根正氏は退任した。なお、ダイヤモンド・ビッグ社は7月に100%出資子会社として地球の歩き方メディアパートナーズ(MP)を立ち上げ、T&Eの地球の歩き方ホームページ事業の企画・製作・運営事業を新会社に譲渡。刀根氏はMPの代表取締役社長を務めている。

 T&Eは、1999年9月に伊藤忠商事、ダイヤモンド・ビッグ社などの出資により、格安航空券の販売をネット上で手がける「アルキカタ・ドット・コム」として設立。2006年に、ダイヤモンド・ビッグ社の子会社である地球の歩き方トラベルアンドエディケーションと経営統合して「地球の歩き方T&E」となった後、10年にはエキサイトが伊藤忠商事などから株式を取得して関係会社化していた。

 現在は留学情報を発信するウェブサイトの運営や留学ガイドブックの発行、留学に関するカウンセリングや手続きの代行を手がけており、企業・学校法人向けに海外ボランティアやインターシップの斡旋、体験プログラムを販売するBtoB事業と、個人向けに語学留学やワーキングホリデーなどをサポートするBtoC事業を展開。約30年間で約25万人の留学をサポートし、約740校と提携している。

 クロステックは今年の1月にサイバーエージェントで新規事業の立ち上げに関わってきた西條晋一氏が設立。経験者を中心に新規事業の創出に取り組む「スタートアップスタジオ」を運営している。なお、同社は9月にエキサイトへの株式公開買い付け(TOB)を発表している。