NDCで新展開、セーバーが大手各社と協調-AAとAMEX GBT、CWT、FCTG

  • 2018年8月8日
各社ロゴ(いずれもセーバー ウェブサイトより転載)

 セーバーは8月7日(現地時間)、アメリカン航空(AA)とアメリカンエキスプレス・グローバルビジネストラベル(GBT)、カールソン・ワゴンリー・トラベル(CWT)、そして豪州の大手旅行会社であるフライト・センター・トラベル・グループ(FCTG)と、NDCに関して戦略的提携を開始し新たに「ビヨンドNDCプログラム」を立ち上げたと発表した。

 ビヨンドNDCプログラムは、NDCの活用に向けてAA、GBT、CWT、FCTGの4社とセーバーが共同で開発や導入、テストなどに取り組みイノベーションの実現をめざすもの。名前の通り単純にNDCを介した購買だけでなく、リテールや流通、在庫管理などのシステムと連動させ、旅行業のエコシステムに役立つソリューションの開発を目標とする。

 国際航空運送協会(IATA)が普及をめざす航空券流通の新規格「NDC」を巡っては、GDS各社の開発競争が激化しているところで、最も取り組みの早かったトラベルポートは早ければ夏の間にアプリケーションを発表したい考えを示しており、アマデウスも今年2月からGDSとNDC経由のコンテンツの融合をめざす「NDC-Xプログラム」を始動し、年内のサービス開始を目標に設定。

 これに対してセーバーは、この5月にNDCに対応したソリューションを年末までに発表する計画を公表していた。

 なお、今回のセーバーのビヨンドNDCプログラムに、NDCに否定的とされてきたGBTがパートナーとして名を連ねたことは注目に値するポイントといえる。セーバーの発表文では、引き続き年内、そして来年以降にさらなる参画社の発表を予定しているとも記しており、一方でFCTGはアマデウスのNDC-Xプログラムにも参画しているところで、合従連衡の動きは今後も続きそうだ。