セレブリティ、19年もミレニアムで日本発着クルーズ、春と秋

  • 2018年3月20日

(左から)東南アジアセールス&マーケティング統轄責任者のアップル・ウー氏、イギリス/アイルランド&アジア地区経営戦略部責任者のマーク・ローズマン氏、ジモースカ氏  セレブリティクルーズは2017年と18年に続き、19年の春と秋にも「セレブリティ・ミレニアム」(総トン数:9万1000トン、乗客定員:2158名)で自主運航による日本発着クルーズを実施する。3月20日に開催した業界向けのセミナーで、副社長兼イギリス/アイルランド&アジア統轄責任者のジョー・ジモースカ氏が本誌などの取材に応えて計画を説明した。日本総代理店(GSA)を務めるミキ・ツーリストによれば、詳細は4月末までに発表するという。

ジモースカ氏  ジモースカ氏は海外のクルーズ船社が日本市場に投資を続けていること、19年にラグビーワールドカップ日本大会、20年に東京オリンピック・パラリンピック大会が開催されることで日本に注目が集まっていることについて説明。その上で「日本のクルーズ市場は約25万人で、世界の市場と比べると規模が小さいが、その分成長が期待できる」と語った。

  同社は今年は4月と9月に日本発着クルーズを実施する予定で、ともに予約は順調とのこと。ミキ・ツーリストクルーズカンパニー長の百武達也氏によれば、4月については訪日欧米人旅行者からの人気が高く、日本人の乗客はほとんどいないが、9月は日本人が約3割を占めるという。19年は4月出発と9月出発のクルーズをそれぞれ1本以上実施したい考えで、百武氏は「配船の関係で本数が増やせれば、日本人のみのクルーズも検討したい」と意欲を示した。

百武氏 なお、百武氏はフライ&クルーズについては、18年の売上高が17年を上回る好調さで推移していることを説明。「出国者数2000万人達成のためには、新たなクルーズのプロダクトを知ってもらい、お客様にリピーターになってもらうことが欠かせない」と主張し、旅行会社に販売促進への協力を求めた。


▽ガラパゴス諸島専門の探検船が就航、来年5月に

セレブリティ・フローラのペントハウス・スイート(イメージ)  セミナーでは、同社クルーズカンパニーセールス&マーケティング課アシスタントマネージャーの松浦勇気氏が、来年5月に就航予定のガラパゴス諸島専門の探検船「セレブリティ・フローラ」(総トン数:5739トン、乗客定員:100名)を紹介。オールインクルーシブで、客室はすべてスイートであることなどをアピールし、「充実した寄港地観光プログラムも提供している。SITに人気が出るのでは」と期待を示した。同社によれば、旅行経験の豊富なリピーターを顧客に持つ旅行会社を中心にアピールするという。

 このほか、今年の12月に処女航海を予定する新造船「セレブリティ・エッジ」(総トン数:12万9500トン、乗客定員:2918名)についても説明。11月21日から「プレビュークルーズ」として、3泊4日のカリブ海クルーズを4本実施することなどを紹介した。

 松浦氏は加えて、19年から23年にかけて総額4億米ドル(400億円)を費やし、「ミレニアムクラス」の客船4隻、「ソルスティスクラス」の客船5隻を大幅改装することも発表。まずは来年の1月から2月上旬まで「セレブリティ・ミレニアム」の客室やダイニングルーム、ショッピングエリアなどを改装するという。