成田、第3滑走路など実現に向け四者協が合意、発着枠67%拡大へ

  • 2018年3月13日(火)

会合終了後の記念撮影。前列左から国交省航空局長の蝦名氏、千葉県知事の森田健作氏、NAA代表取締役社長の夏目氏、後列は周辺自治体の首長  国土交通省、成田国際空港(NAA)、千葉県および空港周辺9市町からなる「成田空港に関する四者協議会」は、3月13日に開催した会合で、同空港のさらなる機能強化に向けた滑走路増設などに合意し、確認書を締結した。国交省などが提案する第3滑走路の新設や、夜間飛行制限の緩和などを実現するもので、発着枠を現在の年間約30万回から50万回にまで引き上げ、訪日外国人旅行者の増加などに対応する。政府は首都圏空港の発着枠として、成田・羽田ともに各50万回の計100万回をめざしている。

蝦名氏  会合終了後の記者会見で国交省航空局長の蝦名邦晴氏は「15年の協議会での検討開始以降、さまざまな立場を乗り越えて機能強化に理解と協力を頂いた関係者に感謝を申し上げる」と謝意を表明。「伸びゆく訪日外国人旅行者を中心とする国際旅客や、経済発展の続くアジアの成長を取り込むことが可能になる」と述べるとともに、近隣国の主要空港と競争や地域の発展にも資する合意であることを強調した上で「住民には理解を求めるために努力を続けたい」と語った。

夏目氏  NAA代表取締役社長の夏目誠氏は「感無量で、今日は歴史的な1日」と挨拶。「合意を重く受け止め、英断に応えられるよう尽力したい」と決意を示した。なお、第3滑走路供用などの開始時期については、用地取得などに時間を要することなどから「確定的なことは申し上げられない」と述べ、その後の記者団の取材に対しても、大まかな目安として「10年程度」またはそれ以上を要する可能性をあることを示唆した。

 今回合意した機能強化案は、国交省の有識者委員会が14年7月に取りまとめた案を踏まえたもの。東京五輪が開催される2020年以降に3500メートルの第3滑走路を増設するほか、夜間飛行の制限時間帯については、スライド運用により飛行経路下の静音時間を7時間確保しながら、現在は23時から翌日の6時までとしているところを0時30分から5時までに短縮する。22時以降の便数制限については全滑走路で撤廃する。

会合の様子  そのほか、直接的な発着枠拡大にはつながらないものの、既存の第2滑走路を1000メートル延長して空港全体の運用効率を高め、現在の年間発着枠30万回を、約67%増の50万回にまで引き上げる。

 なお、20年の五輪開催までに実現可能な方策としては、第1滑走路の夜間飛行制限の緩和を先行実施し、現在の23時から6時までを「24時から6時」に1時間短縮。そのほか管制機能の高度化や高速離脱誘導路の整備などにより、五輪前に発着枠を最大4万回拡大して約13%増の34万回にまで増やす。

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