ルフトハンザ、18年夏冬の成田線再開「なし」-5ツ星を強調

  • 2018年3月12日

(左から)ドナルド・ブンケンブルク氏、ラインホルト・フーバー氏  ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)日本・韓国支社長のドナルド・ブンケンブルク氏は3月9日に開催した戦略発表記者会見で記者団の質問に対し、需給調整により2017年1月から運休している成田/フランクフルト線について、18年夏ダイヤ・冬ダイヤともに再開する考えがないことを明らかにした。LHは現在、羽田からはフランクフルト線とミュンヘン線の2路線を運航。成田からは共同事業パートナーの全日空(NH)がデュッセルドルフ線を運航しているが、昨年1月以降は自社による運航がない状態が続いている。

 ブンケンブルク氏は「一時期は座席が多すぎただけで、成田から完全撤退したわけではない。本社には常に成田の話をして、忘れられないようにしている」と述べた上で、成田からはグループ会社のスイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)がチューリッヒ線をデイリー運航しており、加えてオーストリア航空(OS)が5月からウィーン線を週5往復で再開することから「(グループ全体で)カバーできている」と強調。今後については「引き続き、需要動向を分析しながら検討を進める」としたものの、冬ダイヤまでの再開については「ない」と明言した。

ブンケンブルク氏  LHは3月25日からの夏ダイヤで、羽田/フランクフルト、ミュンヘン線のデイリー運航を継続する予定。ブンケンブルク氏は、昨年12月にミュンヘン線に投入した新機材のA350-900型機については、利用者の好評を博していること、従来機と比べてCO2排出量や騒音などの面で優れていることなどを説明した上で「羽田の発着枠拡大においては環境への影響も考慮されると聞く。対応できる機材だと思う」とアピールした。18年夏ダイヤでは機材繰りの関係により、開始当初こそ従来のA340-600型機に戻すが、5月末からは両方の機材を併用し、8月以降は再びA350-900型機のみで運航するという。

 18年夏ダイヤでLHは、関空/フランクフルト線を現在の週5便から週7便に、中部/フランクフルト線を週3便から週5便に増便するなどして、グループ全体では週38便を運航。座席供給量では前年比で19%増えるという。なお、関空線については18年冬ダイヤでもデイリー運航を継続する予定。

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