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クラツー、終活事業拡大に向け新たな展開、次なる収益源も

  • 2018年2月20日

木村氏  クラブツーリズム経営企画部で終活関連事業のリーダーを務める木村佳世氏はこのほど本誌の取材に応え、同事業における取り組みや今後の展望などについて語った。自らの人生の終末を迎えるにあたり葬儀や相続などの準備を整える「終活」については、年々社会の注目度が高まっているが、60代と70代のシニアの利用者が多い同社は2012年に旅行会社ではいち早く終活関連事業を開始。木村氏によれば「お客様の力になれるさらなるサービスがないかと考え、まずは終活について学ぶ講座から開始した」という。

 クラブツーリズムは12年にセミナーの「大人の終活 シリーズ講座」を開講したのち、14年には霊園などを巡る「大人の終活 バスツアー」の催行も開始。昨年秋までにセミナーとツアーの合計で延べ1万人の参加者を集めるまでに事業を拡大させた。木村氏によれば、年度によりツアー催行本数にはバラつきがあるものの、売上高は増加傾向にあり、需要の高さを感じているという。17年度は約160回のセミナーと13本程度のバスツアーを実施する見込みだが、18年度はともに回数を増やす考え。

 加えて同社は、昨秋には終活に関する不安や悩みを抱える利用者に海洋散骨や樹木葬などの専門業者を紹介する電話相談デスク「終活の総合サポート&ご案内デスク」も開設。成約時のコミッションを新たな収益の柱に育てる体制を作るとともに、終活関連サービスの総称を「クラブツーリズム・メモリアル」と命名した。紹介する専門業者は葬儀や相続・遺言手続き、遺品整理・生前整理など、順次拡充する予定。

 木村氏は今後のサービスの内容については「制度面も含めて状況は常に変化するので、世相を反映したものにしたい」と説明。「例えば単なる樹木葬だけではなく『ペットと一緒の樹木葬』にも対応するなど、常に間口を広げていきたい」と意欲を示した。そのほか、より若い世代にも終活を提案する考えや、終活を介して同社を知った利用者に旅行の楽しみを提案する考えなどについても語った。

※インタビューの詳細は後日掲載予定