ジャルパック、上期はハワイに注力-早期割引やWiFi強化

  • 2018年1月30日

(左から)国内業務部国内業務グループ長の安達健太郎氏、代表取締役社長の藤田氏、海外業務部海外業務グループ長の中井策太郎氏  ジャルパック代表取締役社長の藤田克己氏は1月29日に開催した商品発表会で、18年度上期(4月~9月)の海外旅行について「ハワイは最も強化したい方面」と語り、販売に注力する方針を示した。観光地やレストランへの移動にタクシーを提供するなどサービスを強化するほか、日本航空(JL)が昨年9月にハワイアン航空(HA)と包括的業務提携契約を発表したことを受け、2月を目途に往復でHAを利用するツアーを発売するなど、商品の拡充もはかる。送客人数の目標は前年比9%増の4万人とした。

 日本/ハワイ間については、全日空(NH)が19年に首都圏発着のホノルル線にA380型機を導入することで、座席供給量が増える予定。藤田氏は「競争は激化すると思うが、座席増により全体の旅行需要が増え、航空会社や観光局などが積極的にプロモーションを展開することで日本人の目がハワイに向く」と述べ、「業界全体としては良いことなので、我々もその流れにしっかり乗りたい」と語った。

 海外旅行の取扱人数は前年比7%増の10万9000人をめざす考え(関連記事)。藤田氏は「北朝鮮問題など世界情勢で不安定な面あるが、景気回復が見込まれ、海外旅行も復活傾向にあるので、上期は全体として堅調に推移する」との見通しを示した。ただしヨーロッパについては、JLが昨年10月に成田/パリ線を運休したことなどにより、方面別では唯一前年を下回る見通し。

 国内旅行の取扱人数は前年並みの7万4600人をめざす。藤田氏は「OTAの伸長などによる競争激化や、訪日客の増加により宿泊施設の仕入れに影響が出ているが、景気は全体的に良く、追い風になっている。安定的に推移するのでは」との見方を示した。

 上期は35周年を迎える東京ディズニーリゾート商品を強化。35周年の記念グッズを贈呈するほか、リピーター向けの特典としてクーポン券を用意。期首商品では、JLがオフィシャルスポンサーを務める東京ディズニーランドについて、新たなパレードを先行体験できるツアーを先着150名で設定した。

 藤田氏は海外旅行・国内旅行ともに強化したポイントとして早期予約とWiFiサービスを挙げ、ハワイについてはホテルに3連泊以上する場合、120日前までの予約で朝食を提供する「早決120」などを設けたことを説明。北海道や沖縄など、早期予約が多い方面でも、120日前の申込みで旅行代金を割り引く。

 WiFiサービスについては、JLが昨年6月に国内線での利用を無料化。藤田氏は、そのほかにもハワイでのWiFiルーターの無料レンタルや、沖縄や北海道でオリックスレンタカーを申し込んだ旅行者に、ルーターを無料で貸し出すサービスを開始したことなどを紹介した。