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ドイツ、今年のテーマは食、ワインとファインダイニングを訴求

  • 2018年1月7日

西山氏(左から1番目)  ドイツ観光局は、2018年のプロモーションのテーマを「食文化」とし、特にワインとスターシェフなどを擁する「ファインダイニング」をアピールする。このほど開催した懇親会で、アジア・オーストラリア地区統括局長の西山晃氏は「ドイツの食はビールやソーセージだけではない。知られざる魅力を訴求したい」と意気込みを語った。

 西山氏は、ドイツ国内のミシュランの星付きレストランの軒数がフランスに次ぐ2位であることに加えて、ドイツ北部のホワイトアスパラガスなど、各地で多様な食を楽しめることを説明。また、国内に13のワイン産地があることを説明し、バイエルン地方のフランケンや、日本旅行業協会(JATA)の「ヨーロッパの美しい村30選」に選ばれたベルンカステルクースなどを紹介した。

 旅行会社に対しては、ツアーにワイナリーでのテイスティングなどを組み込むよう提案。ファインダイニングについては小規模のレストランもあることから、FIT向けの素材として訴求する。

 西山氏によれば、17年1月から10月までの日本人の宿泊総数は前年比6.9%増の95万9074泊。FITのリピーターが増加していることから、同氏は旅行会社に対しては「リピーターを呼び込めるような、旅行会社にしかできない独自性のあるツアーを作って欲しい」と呼びかけた。

 一方でロマンチック街道などの人気都市への訪問が、昨年から半減していることも説明。本誌の取材に対しては「ファーストタイマーの取り込みのため、旅行会社の皆様には引き続き従来通りのツアーも作り続けてほしい」と語った。

 同局は17年から、消費者向けのプロモーションをインターネット媒体に集約。TwitterやFacebookなどソーシャルメディアの活用を強化するとともに、今後は旅行会社のウェブ限定ツアーの販売促進に積極的に取り組む。まずは旅行会社2社と、音楽をテーマにしたツアーをアピールするという。

 なお、西山氏は19年以降のプロモーションテーマについても説明。19年は世界遺産の造形美術学校「バウハウス」の創立100周年、20年はベートーヴェンの生誕250周年を訴求する。