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10月の旅行業倒産は前年と同じ2件、負債総額3.8億円

  • 2017年11月14日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、今年10月の旅行業の倒産件数は前年と同じ2件だった。負債総額は前年比4.5%減の3億8000万円で、2ヶ月連続の減少。ともに従業員5人未満の小規模事業者の破産で、負債額は大阪市の第3種旅行業者のアバンティ・ウエストが3億円、金沢市の貸切バス事業者である冨士交通の関連会社のフジカンコウが8000万円だった。  

 TSRによれば、アバンティ・ウエストは1992年12月に有限会社横治として設立。今年の10月11日に営業を停止したアバンティリゾートクラブの立ち上げにも関わり、当初は旅行業者代理業者として同社の旅行商品を販売し、その後、2008年8月に第3種旅行業を取得した。

  07年6月には日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)に入会。しかし経営不振により昨年からは会費の未納が続き、今年3月には会員資格を喪失した。7月28日には岡山地方裁判所に破産を申請し、10月6日に破産開始決定を受けている。

  1月から10月までの旅行業者の倒産件数の累計は4件増の26件。このまま推移すれば、14年以来3年ぶりに年間30件を上回る可能性があるという。

  なお、10月の宿泊業の倒産件数は3件減の5件で、負債総額は31億200万円だった。宿泊業の詳細は別途記載(下記関連記事)。