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夏の海外旅行者数は3.4%増、10連休など後押し-JTB予想

 ジェイティービー(JTB)がこのほど実施した旅行動向調査によると、夏休み期間(7月15日~8月31日)の業務渡航を含む海外旅行者数の予想は、前年比3.4%増の273万人となった。JTBは理由として、出国者数の回復傾向が夏休みも続く見通しであること、7月17日の「海の日」と8月11日の「山の日」により3連休が2回あること、お盆期間を含む休みが8月11日から20日まで最大10連休となるケースが多いと考えられることなどを挙げている。

 同調査は、6月2日から14日までの間に全国の15歳から79歳までの男女1200名の回答を得た旅行動向アンケートと、JTBグループ各社の販売状況、航空会社の予約状況、業界の動向、経済動向から推計したもの。今年で49回目の実施となる。

 方面別の旅行者数の推計で最も多かったのは「アジア」で2.0%増の146万1000人。以下は「北米州」が3.9%増の66万8000人、「欧州」が8.0%増の44万5000人、「大洋州」が3.7%増の11万3000人、アフリカや中南米などの「その他」が2.3%増の4万4000人と続いた。JTBによれば、今年は長い連休を取得できるため、欧州や北米など遠方のデスティネーションを訪れる旅行者が増える見通しだ。

 国別では、中国が3.2%増の32万4000人と最も多く、次いで韓国が1.0%増の30万6000人、ハワイが5.2%増の26万1000人となった。欧州については国別の推計を発表していないが、JTBによれば北欧やドイツ、スペインなどが好調。そのほか建国150周年を迎えたカナダや、家族で楽しめるオセアニアの人気が高まっているという。

 ツアーの予約状況を見ると、出発のピークは8月11日と12日。ハワイやオセアニアなどは7月末や8月末の出発も目立っており、旅行代金が安くなる時期をねらう傾向も見られるという。

 燃油サーチャージを含む1人あたりの旅行費用は、長距離方面の人気などにより11.9%増の24万2000円と2桁増を予想。燃油サーチャージによる影響については軽微との見方を示した。海外旅行の総消費額は15.7%増の6606億円を見込む。

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