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アエロフロート、成田線好調で大型化に意欲-地方送客も

  • 2017年4月18日

SUのスシュコ氏  アエロフロート・ロシア航空(SU)は4月17日、同日に日本就航50周年を迎えたことを記念し、レセプションを開催した。SU日本・オーストラリア支社長のアレクセイ・A・スシュコ氏は本誌の取材に応えて、好調な成田/モスクワ(シェレメチェボ)線の機材大型化に意欲を示すとともに、増便についても「機材繰りの関係で難しいが、将来的には検討したい」との考えを示した。

50周年を記念し、客室乗務員の制服のファッションショーを開催  スシュコ氏によれば、2016年の成田線の利用者数は、過去15年間では最大の16万5000人で、ロードファクターは84%。日本人が6割を占め、そのうち8割がロシア国内や欧州、CIS諸国などに乗り継ぐという。同氏は観光シーズンの夏場はレジャー客を中心にほぼ満席となったことを説明するとともに「ロシアが旅行先として認知されてきた」と喜びを示した。そのほかビジネス需要も、日露首脳会談を受けた経済交流の活発化などにより、増加傾向にあるという。

1967年4月17日、羽田/モスクワ線の初便がモスクワを飛び立った。羽田着は18日で、写真は使用機材のツポレフTU114型機のモデルプレーン 使用機材については、現在はビジネスクラス28席、エコノミークラス268席のエアバスA330型機で運航しているが、SUはビジネス30席、プレミアムエコノミー48席、エコノミー324席のボーイングB777型機を15機保有していることから「B777型機を成田線に導入するよう、本社に働きかけている」と語った。導入が実現した場合、提供座席数は35.8%増加する。

 スシュコ氏はそのほか、ロシア国内の地方都市への送客に向けた観光プロモーションにも意欲を示した。日本人観光客の需要はモスクワとサンクトペテルブルクに集中しているが、ここ数年で人気が出てきたというカザンやニジニ・ノヴゴロドなどへの送客にも取り組むという。

JATAの志村氏

 レセプションではJATA理事長の志村格氏が挨拶し、SUの乗継利便性を評価。本誌の取材に対しては「ロシアは言語の問題から、ツアーや現地のオプショナルプランなどで旅行会社が入り込む余地がある」と期待を示した。JATAは先ごろ「極東ロシアワーキンググループ」を設立してロシアへの送客に取り組んでおり、今後も活動を強化する方針だ。

 そのほかには、JATA海外旅行推進部担当副部長の飯田祐二氏が、18年にロシアでサッカーのワールドカップが開催されることに言及。「日本が出場できればロシアにも注目が集まり、旅行需要が高まる」と期待を語った。