ドバイ、MICEの認知度向上へ、インセンティブを強化

  • 2017年3月12日

ランス氏  ドバイ政府観光・商務局は先ごろ、都内で旅行会社向けにMICEセミナーと商談会などを開催した。イベントにあわせて、同国の公式コンベンションビューローであるドバイ・ビジネス・イベンツのシニア・マネージャーのカリナ・ランス氏と、ホテルなどのサプライヤーが来日。MICEに関する最新情報を提供したほか、参加者とディスカッションをおこなった。

 ランス氏によると、16年の全世界からの旅行者数は前年比5%増の1490万人。万博が開催される2020年には2000万人をめざしているという。日本人については旅行者数などの詳細を明らかにしなかったが「20%から30%程度がMICE目的で、インセンティブが最も多い」という。ランス氏は、今後も日本市場ではインセンティブの拡大に注力する考えを示した。

 セミナーではランス氏がMICEの受入環境について紹介。1万2000人を収容できる「ドバイ・インターナショナル・コンベンション&エキシビジョン・センター」をはじめとする複数の会議施設や、10万室を超える客室があること、海や砂漠でのアクティビティなどが充実していることを強調した。

 続くディスカッションでは、参加者から日本国内におけるMICEデスティネーションとしての知名度の低さや、ハワイなどと比べてコストが高いイメージがあることなどについて意見が挙がった。これに対してランス氏は、情報提供に注力する考えを示したほか、フランスやイギリスなどの欧米諸国と比べて安価に楽しめるアクティビティが多いこと、食事や買い物に税金がかからないことなどを説明。「ラグジュアリーな雰囲気がありながらも、手が届きやすいデスティネーションでは」とアピールした。